Tracey Le Capitalisme Rouge
トラセイ カピタリスム ルージュ

『No.55 田舎町のパンクガール』 3月になりました。春がそこまでやってきてる…かと思いきやのこの寒さ！個人的には暑いよりは寒い方がマシなんですけど、この寒さはちょっと老体にこたえます。 んでもって、仕事を終えて家路に着くも、家内は不在…今夜は職場の会合で遅くなるから、勝手に食べなさい…とのこと。部屋も心なしか寒く感じます。仕事で少々くたばっているので、夕飯をガッツリ作る気がせず…出来合いのもので済ませるとしましょう。 そんな今夜の出来合いメニューは… ・ハッシュドビーフ・ハンバーグ乗せ です。子供向けのようなメニューでございます。そして今夜はフランスのブレンダン・トレイシーさんところのル・カピタリスムを開けてみようと思います。 ブレンダンさんのワインは過去にゴルジュ・セッシュをいただきましたが、実にやんちゃな味わいのワインでした。さてこれはどうなんでしょうねぇ…エチケットは僕好みです。そしてコーとガメイ…ついつい期待しちゃいますねえ。 それでは香りの方からいってみましょう…一応抜栓してから30分ほど放置してみましたが、うーん、やんちゃさが出てますねぇ…香りに。まずツーンと漂うあの独特の還元香…というやつでしょうか。少し硫黄っぽい香りも感じます。奥の方で、果物系の香りも感じないわけではないのですが… そして一口…ん？あれだけやんちゃだった香りとは裏腹に、薄口で柔らかい味わいです。確かに液体の色合いや粘度はかなりライトな感じです。鼻から還元香がフーッと抜け、その後チャーミングな果実香を感じます。 ともすればクールな味わいかなぁ…と思いながらも、どっかチャーミングというか垢抜けなさ(良い意味で)を感じちゃいます。コーのクールさとガメイのチャーミングさが良い感じに合わさって、どんどん進んでいきます。 何というか、洗練されてない、でも鈍臭すぎない、田舎町のパンクガールって感じのワインですかね。 オキシドールで脱色した髪でスプレーで髪おっ立てて、眉も剃り上げて、見た目怖い感じなのに、妙に門限守ったり、宿題や家のお手伝いはちゃんとこなす、都会に憧れるけど、高校卒業したら地元の建設会社の事務員としてちゃんと働く、そんな女の子を何となく連想しちゃいました… …って、何のこっちゃわけわからなくなりましたので、今夜はこの辺で…

●VdF ルージュ　ル・カピタリスム（コー,ガメィ）[2013]ドメーヌ・ル・クロシェ ビオ／赤：コー70％、ガメィ30％ AOCトゥーレーヌに分類されるエコセール認証の区画で、ヴァレ・デュ・シェールの南斜面に位置する北向きと南向きの畑(粘土石灰質)。ブドウは手摘みで収穫。除梗せずに樹脂タンクにブドウを移動。樹脂タンク内にて3週間のセミ・マセラション・カルボニック後、古いバリックにブドウジュースを移し醸造してます。熟成後、ありのままの状態でボトリング。 （販売店資料よりhttp://item.rakuten.co.jp/morisawa/10007384/#10007384） ガメイのフレッシュな酸味がコーの渋みを滑らかに包みこみ軽めの飲み口なのに芯はしっかりとしている。無濾過、ガス抜きしていないので僅かに舌先にチリチリくる感じもあり、スルスルとどんどん入って行ってしまういけないワイン。

この人のワインを何本か買ったが、これだけは中々よかった。